2016年8月23日火曜日

一流

【写真  Getty Images】



 「カズ」という愛称で親しまれているサッカー選手の三浦知良さんのエピソード。
https://m.youtube.com/watch?v=ZYgKcUo3rwQ





養護学校に訪れて、サッカーを子供たちと楽しんでいたカズさんにある記者が「カズさん○×新聞ですけど、こういう施設にきて子供たちとサッカーをしてあげているというのは、やはり好感度とか人気取りなんでしょうか?」と質問をしたそうです。


突然、記者が飛び出してきたので少し驚きながらも、カズはこう答えた。

 

 「僕が彼らに何かをしてあげてるって?逆に僕が何かをもらっているようには見えなかったかい?」






福田先生がお寺の掲示板に



私を

私にしているのは

私ではない



と書いたときのお話を真光寺の法座でされたことがあります。



私たちはあらゆるつながりの中で生きています。

実は私という個だけでは存在することすらできない。それが私という存在。



例えば、親と子、どちらが先に生まれたのか?

親と答えがちですが、親と子は同時に生まれたのです。

子を授かって、子どもとのつながりの中で初めて親とならせていただく。


私を若院としているのは、ご門徒のみなさんです。

私をけいしょう先生としているのは、保育園の子どもたちやのんの会の子どもたちです。

私を兄にしているのは、弟と妹です。


私のいのちを生きていけるのは、牛や米やトマトなどの数えきれないほどの多くのいのちのおかげです。



子どもたちに会うため、養護学校に行くようになったカズさん。

最初は子どもたちに恩返しのつもりで行ったかもしれませんが、行って気付いたことは恩返しをしているどころか、子どもたちにエネルギーやメンタル面のケアやら、たくさんのものを今この瞬間味わったからじゃないでしょうか。




本当の一流というのは、そういったことに気付いていける人のことを言うのかもしれませんね。



                                                                                                                        若院