2017年6月8日木曜日

花戦さ


野村萬斎演じる池坊専好という花僧が主人公の映画。

『花戦さ』




親戚のおばちゃんに、「あなたが絶対好きな映画。観てみて。」と言われ、観ました。





非常によかったです。
人生を豊かにするような映画でした。



あまり、内容を話さない方が良いかもしれませんが、、、笑


「茶は『束の間』だ。飲めば終いだ。
 しかし、その『束の間』こそが生きるということ」
印象に残っていることば。



人生もそうでないでしょうね。
あっという間、束の間のいのちを生きています。
この束の間の時間に何をして生きていき、どこに向かって生きていくのか、無限の時間でなく、束の間の時間であるからこそ、その時間がかけがえのないものですね。






完成奉告イベントにて、野村萬斎さんが
「ちょっと毒の花もあったり、優しい花もあったり、可憐な花もありますが、それぞれのキャラクターが花となって、映画の中で咲き乱れています。個性豊かな登場人物たちの蕾が開いていく時間を楽しんでいただければ」
とおっしゃっていたそうです。
この言葉がまさにこの映画の内容でした。





花によって知らされていく。




菖蒲も…
梅も…桜も…
蓮も、
赤も…
金も…
黒も、
それぞれに美しく。


「それぞれに美しく」と、そのようにいただくことは簡単なようで難しいです。


自分の都合でしか見ていけない己がものさしであらゆるものを見ていきます。
好きなものもあれば、嫌いなものもある。。。





秀吉は池坊専好によって、そのことに気付きをいただく。


サルと言われ、サルにトラウマを持つ秀吉の心を華道によって、見事に救っていきます。
サルにはサルの良いところを。
軽やかで賢い。




それぞれに美しい






毒だと思うものでも、短所だと思うものでも、それを素晴らしいものとみていける。

悉皆金色の心を、花に聞かせていただく映画でした。









若院